「…あたし」


この話、しちゃってもいいのかな。



「あたし、元々すごく隆裕に強引に心開かれまして」



「それは付き合う前のことですか?」



少し頷いて続ける。



「隆裕はすごいと思います。単純に尊敬しています」



「あ、でも最近一人称が、…俺なんですけど」




俺かぁ。



「それが隆裕です」



二人はそんな言葉に笑ってくれた。




「別れなさい、なんて言ってごめんなさい。…今、ここで謝ります」



「いえいえ、こんな奴が彼女なら普通そう言いますよー」



お、お母さん…。