「………そっか」 隆裕の手を何気なく握ると、強く握り返してくれた。 そのまっすぐな瞳にあたしは、 あたしの夢は一体何だろうと思ってしまう。 必死にいままで隆裕を追いかけてきたけど あたしは、あたし自身は一体何になりたいんだろう。 「秋穂?」 「ん?」 少し弱くなったあたしの手を更に強く握ってくれた。 これが、今の 隆裕とあたしの差、なんだなあ。 未来に向かって今を歩いていく隆裕。 今を必死に生きてる自分。