「何それ!?あたしはアツくんたちのことを思って…!」
「だからそれがいらねーっつってんだろ!」
アツくんが初めて声を上げてビクッとしてしまう。
「あ、アツ…落ち着きなよ」
「隆裕は黙ってろよ。つーか今のはこいつも悪いだろーが、この盲目」
アツくんはギロッとした目で隆裕を見る。
「隆裕を睨む必要ないじゃん!」
「うるせえ、ほんっとうるせえ。…お前らはいいよな、友達友達ってさ」
アツくん…?
「俺らの後輩がやったことなんだよ。おめぇなんて全然関係ねえだろ。…あいつらも高校生になって何やってんだよ…」
「あ、アツくん」
ゆっくりと顔を見せるアツくんは、眉を潜めて信じられないほどイライラしていた。
「陵くん…言ってた。憧れてた先輩に入学早々頼るなんてって。」
「なんでお前あいつのこと知ってんの?」
アツくんのポッケに手を突っ込む。
「…別に。行こう、隆裕」

