民宿から一旦出て新しい空気を吸う。
深呼吸をして伸びをしていると、
「気持ち良さそうだね」
後ろから声がして見てみると
「隆裕」
「外見たらいたからね。秋穂たちの民宿どこ?」
辺りを見渡す隆裕。
隆裕たちの隣の民宿を指差すと、少し驚いた顔をした。
「…近くない?」
「そりゃあおんなじクラスだし」
ちょっとおんなじクラスって響きいいなって思ってしまう。
「…うん。そうだね」
隆裕は少し周りを気にして、キスをした。
触れるだけのキスでも心臓は爆発しそうで、
「また見られちゃうかも」
隆裕はクスクスと笑いながら言う。
「それは嫌だ」
「俺も」
………とか言う癖に、もう1度おんなじ事をしてくる。
しかも長すぎない?
「ん…」
あたしの肩に隆裕の手が乗せられた。
体操服を少しずらすと肩にも唇が触れる。
「くすぐった…い」
「じゃ、舐める?」
「ほんとに見られちゃってたらどうすんの」
「どうしようね」
隆裕はくしゃっと笑うと、もう何も答えられない。
「…バカ」
呟いてその笑顔に軽くキスした。
「秋穂もおバカ」
お、付ける必要あんの!?
なんて思ってると「このバカップル」
…後ろから声がして、固まった。

