「陵くん!」 一年生の廊下で携帯を触っている陵くん。 「おせーよ。来ねえかと思った」 「ごめんごめん。で、用って何さ」 陵くんはあたしから…視線をそらした。 「入学式の直前、俺らはSヶ峰高校に喧嘩売られた」 Sヶ峰ってあの、断るごとに出てくる、、、 「あたしも何度かお世話になってるわ」 「だろうな。…そいつらが、俺らの中学当てちまってさ。アツさんや原さんまで頼るとこまで来ちった」 陵くんは窓をじっと見つめる。