「残念だったね、班違って…」
「本当それね、何でだよバカ担任んん~」
そんなこと言ったらバス席とかも担任の隣にされかねん…
「…それは嫌だな」
「?どうかした?」
「あ、いやなんでもない」
……あれ?
今、隆裕の後ろに凌くんが見えた。
立ち上がろうとして止める。
今は隆裕と話してんだから。
そう思って隆裕に目線を戻そうと思った時、
彼の口がパクパクと動く。
『あ』『と』『で』『こ』『い』
ですか。
「秋穂?」
隆裕が不思議がって後ろを向く。
「何でもない何でもない」
「別に僕怒らないんだけどな…」
ブツブツ言う隆裕に少し笑ってしまった。

