やわらかい。
隆裕だ。
隆裕のほっぺだ。
こっちを見て不思議そうな顔をしている隆裕。
「…水、飲む?」
「飲む…」
左手は隆裕から離さないで右手で水を飲む。
そのまま耳たぶをぷにぷにしてみる。
「くすぐったい」
「だってここ気持ちいい」
「大丈夫?頭おかしくなった…?」
深刻そうな顔でこっちを見てくる。
「大丈夫ですぅ」
ふてくされるように答えると、
クスッ、と笑う隆裕。
「首。触ってみて」
何を突然…
触ったとたん冷たいなにかがあるのに気がついた。
「え」
まさか…
そのネックレスを見る。
「俺からのサプライズ」
「え…」
目を見開く。
「記念日とか掘ってもらったんだ、そのハートの中に。だから実際は見れないんだけど」
色ちがいなのを隆裕は見せてくれる。
「これからもよろしくね」
そう言うと、くしゃっと笑った。

