「とにかく!材料を出す!」
「は、はい!」
から始まった七海鬼教官のケーキ作り指導は異常にうまくて、
目の前に完成しているケーキのできの良さったらない。
「絶対美味しいから、安心して」
と、頷く七海はものすごくかっこよく、それはもう隆裕を越えてしまうのではないかと思っ…
いかんいかん。
「?どうしたの?」
「なんでもないなんでもない。とにかくありがとう」
「そんなことよりも、 1年おめでとう」
七海は本当に嬉しそうに言った。
隆裕くん、って最初呼んでたっけ。
思い出すと少しニヤける。
「七海ももう少しじゃん」
「そうなんだよね~、何かしよっかな」
そんな話で1日たった。

