「卑怯ですよ…っ」
「………澪ちゃん、ごめんね…」
衝動的に携帯を握ったあたしは
すぐさま、ひかりさんに電話をかけた。
まもなく開店だということも
開店前の雑務を済ませていないことも、何もかも頭の中には無くって
ただ、話をしたいが一心で、ひかりさんに電話をしていた。
「全部……バイトの子に聞きました」
あたしは、スタッフルームのひんやりとした壁に、体を預けた。
「そう……。ごめんね、何も言わなくて」
電話の向こうのひかりさんが
泣きながら話していると、すぐに声で分かった。
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