このドアを開けると
そこには、黒くてツルツルした、ちょっと狭い通路が続いていて
通路を歩いて行くと、小部屋がいくつか連なっている。
そこが、出演者の控え室だ。
ちょっと芸能界っぽく言えば
いわゆる、楽屋ってやつ。
「どの部屋だろ…」
いくつものドアを見つめながら、あたしはウロウロした。
けど、ドアの外から中が見えるガラスとかが付いていなくて
どの部屋に快斗が居るのか、分からなかった。
「うーん……」
何度も唸りながらウロついていると………
突然、あたしの頭のてっぺんが
誰かの手で、ガシッと掴まれてしまった。
「痛てててっ!」
とうとう、スタッフにバレちゃった?
そう思って
後ろを振り向くと


