煙草とキス






自分なりに割り切った気持ちで、その話を微苦笑しながら聞いていたけど……




あたしはそんなに


優しい女じゃない。あったかくない。









「澪ちゃんの気持ち、分かるけどさ…。そんなにお酒ばっかり飲んでたら死ぬよ?」





火照る体と、のぼせる頭。



今にも吐きそうな不快感を、またアルコールで流そうとした。





何故か涙が瞳を覆っていて、その目で高尾さんの姿を探してみる。




だけど、もう高尾さんの姿は


ここに無かった。









「あたし……帰る」



「えっ?ちょ、ちょっと待って!」





フラつく足に力を入れて、店の扉に手を掛けると


すぐにひかりさんがあたしを止めた。






「ダメ。そんな状態で帰れるわけないよ。今快斗くん呼ぶから待ってて」





そう言って、ひかりさんはケータイをいじる。




あたしはその姿を横目で見ながら


ひかりさんの手首を掴んだ。