高尾さんの口から出た言葉は
衝撃の一言だった。
「ALICEが近々デビューするんだ。
ほら……地元で有名だった、あの子の…」
自分の耳を疑うって
こういうことを言うんだね……?
高尾さんが、チラチラとあたしの目を伺いながら話す。
“メイ”って名前も出さない。
快斗は口を開かなくなったし、高尾さんの目も見なくなった。
ただ、頷くだけ。
ひかりさんは眉間にシワを寄せて
あたしの手首を掴んだ。
「それ…………ヤバくない?」
ひかりさんが呟いた言葉。
高尾さんが話す、信じられない現実。
目の前で黙っている快斗。
あたしだけが
理解できずにいた。


