煙草とキス





─────数日後。






「いらっしゃいませ……って…!」




「久しぶり。世那」




あたしは、バイト帰りに


久しぶりに世那が働くCDショップへ顔を出した。




世那と会うのは


抱き締められた、あの日以来。





「良かった。クビになってなくて」



「はあ!? ひでぇ心配だな」




あたしの冗談に、世那はいつも通りにツッコミを入れた。







正直………。




あの日は、気まずい雰囲気のまま別れてしまったから



また会うのが心配だった。




もし、いつもの世那じゃなかったら、あたしはどうしたら良いのか……






と、考えるだけで胃がモヤモヤして。





だけど、あってみたらこの調子。



相変わらず、ケラケラとよく笑う世那だった。