煙草とキス



「澪ちゃん久しぶり~。
今日もライブ来てくれたんだ?」





徹平は、煙草の箱を探しながら



あたしに言った。






「うん。快斗が来いってうるさいから」



「え!?快斗ってそんなキャラだった?」




「そーだよ、実はね~」





あたしが笑いながらそう言うと、




快斗は、煙草の煙をあたしの顔に吹きかける。






「澪、ガセネタ流すなよ。
徹平に言うと全部言いふらされるから」




そして快斗は、フッと笑って



また煙草を口にくわえた。





「快斗ってば、ヒド~イ!
澪ちゃん、ちゃんと快斗をしつけてよ~」




「嫌だよっ。徹ちゃんがしつけてよね」




「俺も嫌だもん。じゃあ、龍也に……」






徹平はそう言いながら、



キョロキョロ周りを見回した。