涙の跡



「ミレイの兄ちゃん、ついにプロ入りかぁ〜いいなぁ〜。」

アークは羨ましそうに
そう言った。


確かにお兄ちゃんがプロサッカー選手になったのは
嬉しい。

だけど…



わたしは怖かった。

世間に期待されるのが。


父も兄もサッカー選手。

自分もプロレベルに
ならなくちゃいけない。


そんな思いがミレイを
苦しめた、