「海魅?」


「ははっ。すまん、すまん。私はこれで行くよ。ありがとう、ベアトリーチェ。どうやら君の解放は近いようだ」


闇に消える海魅

彼女は人間でないのかもしれない

僕はそそとピアノに寄りその鍵盤に触る

ポーンと音が漏れた


「エレン」


僕はここに


「忘れない」


無知でいなくちゃいけないけど…


「忘れない」


約束だから


《忘れるな》


「忘れないよ」


"椿の花が落ちるのは、人の首が落ちるのとよく似ている"

うん

そうだね