僕は誰なのだろう
僕は何処にいるのだろう
なんで僕の背中にはこんな醜い翼があるんだろう
「やぁやぁやぁ、エリンっち。調子はどうだい?」
「………わからない」
「そっかぁそか。わからない、かぁ。うーん、困ったなぁ。いつら俺様っちでもわからないはわからないんだよねー」
こいつはいつも僕のとこに来て変なことして帰ってく
よくわからない存在
誰なんだろう
「誰は酷いよね。うん、酷い。俺様っちは渋々空禮っていくら言ったっけなぁ?ねぇ、エリンっち」
「渋々空禮。…覚えた」
「にゃー。まぁたおんなし遣り取りだね。駆け引きとも言うのかにゃ?」
「渋々空禮、僕は誰?」
「ん?君はエリンだよー。グリフォンの翼を持つエリンっち」
グリフォン?
じゃあ、この醜い翼はソレの物だというのか
「醜い翼って…。エリンっち、その翼は綺麗だよー」
「翼は白いと教えてもらった。青色の人に」
「あー。海魅かぁ。あの子、本当に厄介者だにゃ」
