空禮がニタリと笑う

邪悪で醜悪

俺はこの人に一生逆らえない

そう言う鎖を巻かれてしまったから


「期待にそえるよう頑張るとしますよ」


「さすがエレンっち」


話が終わったのならば此処に長居をする必要はない

不気味で不気味な空禮研究室を出て行こうとしたとき

背中越に空禮が


「あぁ、エレンっち。目の調子はどうかな?」


問うてきたから


「問題なし」


答えた


「そりゃよかったよかった。も1つ、エリンっちも順調だよ。やっと会えるかもねぇ」


振り向きたい衝動と殴りかかりたい衝動を押さえ込んで部屋を後にする

きっと振り向いた先には厭らしく忌々しく禍々しい

とびりきの笑顔を称えた空禮がいたであろうから

そんな笑顔

俺は大嫌いだ

海魅によく似ているから