チラッと汐を見ると憂いと哀愁がその大きな目に漂っていてなんともいえない

汐は黙っていれば可愛い奴なのにな

赤茶けた髪は縦巻きツイン

しかも縦巻きなのは天パときた

自然素材ってわけだ

茶色基準の大きな目だって純粋無垢

汚れを知らなすぎる

俺とはまさに正反対

背は低いし華奢

か弱すぎて護ってやりなくなる衝動が湧くようなそんなどこにでもいる少女

性格に難ありで飛び抜けて変人ってだけなんだかなぁ


「エレンさま。汐は幸せです」


無邪気に笑うけどその笑顔は嘘なんじゃないのかって問いたくなる

けど、問いたくなくなるほどその笑顔はあまりにも無邪気で純粋無垢



汐を色でたとえるならば純白と言ったところなんだろうな


「なぁ、汐」


「はい」


「俺はお前が苦手だしはっきり言って嫌いだが…取り敢えずは好きだから安心しな」


ぶっきらぼうに

つんげんどんに

まったく素直じゃないよな、俺