あたしの目の前にいるのは紛れもなく、関口だ。
びしょびしょで、汚い真っ黒な雑巾をかぶった、関口。
「あ、田山さん、おはよ」
といいながら雑巾を投げ捨てた。
「田山さん、おはよ、じゃないよ、どうしたの」
「見ての通りだよ……。」
と、関口は力なく、笑った。
関口が上履きを出したとき
ばらばらばらばらばらばら…………
100個はあると思われる、がびょうの数。
が、関口の靴箱から落ちてきた。
「グロいなー。」
「何で!?」
「は?だって、グロくない?」
「何で昨日あたしのこと保健室まで運んだの!?ばかぁっっっ!!」

