戦争

君への愛の告白と共に僕が誓ったのは君の元へ帰ること


終戦、
君の元へ戻っても悲しい顔
誰も気付かない程の些細なもの
でも僕には分かる
ずっと側にいて守ってきたから

君が抱えている気持ちぐらい分かる

戦えないことへの謝罪
守られてばかりの罪悪
死なずに生きると決めた贖罪


君はいつも他人のことばかり
周りが止めるのも聞かず君に叫ぶ
お願いだから自分を大事にしてと
もっと正直になってと
誰も責めないからと



『僕が無事で良かった』
『僕が生きていて良かった』

なんて俯きながら震える手が僕の服を掴んで言う


そのまま君は僕の腕の中で小さな子供の様に泣いた

ごめんと繰り返しながら言う君からは返事なんて聞くことは出来ないね

自分の幸せより他人の悲しみを優先する君とはきっと相思相愛


やっぱり君は他人のことばかり


悲しみが幸せだった