私は仲間に守られ私の為に仲間の命が消費される
村長(むらおさ)に価値が有ると判断されたから
私が犠牲になるだけで済むのならばお安い御用で
計画に命が必要ならば喜んで差し出し捧げるのに
最終兵器のはずの私は戦いの場所にすら立てない
善戦に出会い苦戦に別れを戦場で繰り返している
所詮最後尾に付け加えられるだけの付け足し要員
取捨選択させられ与えられた命を消費された命を
守りたい者の為に理不尽を飲み込んで失いながら
己の罪として背負い自分自身を生贄に生きている
恨みなんて無いと言っても優しさなんかでは無い
恨んだところで途中経過に出来ることは何も無い
走者一掃の最終局面まで何を置いても温存される
理解出来ても納得出来なくても仕方無くて必要で
だから全てにおいて視座する立場では諦めただけ
仲間が次々と居なくなり一人になって目が覚める
仲間が居てその変化が無いことを重々確認をして
先程までの光景が私の作り出した夢だと認識する
決して望みのままに生きていられるわけでは無い
眉唾物でも験担ぎは大事だと親衛隊は善処をする
けれど私を繋ぎ止めてくれているのは仲間である
負担になっても近くで成長を見守りたかったから
止せば好いのに出た欲に勝て無くて乗ってしまう
安易に縛られずに生きて欲しいなんて言われたら
一筆啓上致しますなどときっと死を選んでしまう
拘束する鎖か繋ぐ絆かさえ相談も無しの事後報告
願われている私が幸せかどうかなんて分からない
対比する不幸が分からなければ判断すら出来ない
それ程までに奔流されて平和な世界になったのに
途切れ途切れの遠い記憶に埋もれず古ですら昨日
時を越え何時まででも会いに来る空恐ろしい世界
痛いでもまだ居たい脆く儚く傷だけを負ったまま
未だに私の中の世界は噎せ返るように残酷なまま