好きな子が悄然たる後ろ姿で悩んでいたら
俺がいるから大丈夫って守ってあげたくなる
間違えたら一巻の終わりなんてないよって
失敗の選択肢を選んだっていいんだよって

外様で頼まれてもいないのに
踏み込んだら無神経なんだろうかと
葛藤にちょっとだけ揺れたけど

贔屓と呼ばれても瑞雨のように
無理をせず帰った方がいいって
今日は少し休んだ方がいいって
君は女性なんだからと制止する


普段から負けず嫌いで
周りに負けないようにって張り合って
無根拠でも頑張らなきゃと思わせてくれる
そんなバイタリティを持ち合わせていて

すべてが肝入りのように無茶しすぎる人だから

誰かに助けてって
分からないことを教えてって
そう言うのは悪いことではないんだと

誰かと協力してみたら
案外簡単に出来てしまうこともあるかもしれないから


凄い人が最善を尽くしてみても
一人で出来ることには限界がある

一面だけに捕らわれ固執し
そういう発想さえ端からなくしてしまって
その奥にある成長を見逃してしまわないように

話はいくらでも聞くし力になれることなら何でもする
立つ場所が変われば新しい目線で見える景色も違ってくるはず

すぐに答えを出そうとアドバイスなんてせず
時間をかけて一緒に悩んで解決していこうよ
もう無理して演じなくていいように


不真面目ではないけれど真面目でもない僕であっても
自分の知識を伝えてそれを役立ててもらい
飲み込みも覚えも早くて教えがいがあって
今まで出来なかったことが出来るようになる
その実感を得てもらえるのは喜びでもあるから


真剣に彼女と向き合えば遠回しなアプローチであっても
誠実な印象が伝わり相性が良いと思ってくれる気がして

もっと具体的に頼ってもらいたくて告白をしたら
はにかんでくれた君と晴れて付き合うことになった


けれど気持ちは変わらない
君に喜んで欲しくて楽しいと思って欲しくて
見栄を張ってでも人気のお店とか絶景の夜景とか

頑張ることも待ち合わせで待つ時間も
君の為なら苦労でも苦痛でも何でもない


ブランチの予定だけだったんだけど
もうほんのちょっと一緒にいたくて
たとえ愚痴でも君の話が聞きたくて
分かち合える思い出の記憶の時間は
一秒だって無駄になんかしたくない

色々と理由をつけて引き留めても
翠雨のような君は無邪気に笑って
無条件にいいよって言ってくれる

一緒に行きたいと思った場所に
一緒を望んでくれて来てくれる


ローリスクハイリターンなんて
悲しい程に否定するのは難しい
確定された未来じゃ希望がない
不確かな未来ならば願望はある
信じる未来を忘れずにいられる

手を繋がなくてもキスをしなくても
君といるだけで僕は