俺はほとんどの授業を
   耳で聞くだけで、ノートを
   取ってない。
   自慢じゃないが、ノートを
   取らなくても少し考えれば
   たいていは出来る。
   だからいつも、俺が見ているのは
   窓の外。
   なんか落ち着くんだよな。
   
   そして授業が終わる。
   「おーい優斗!バスケしよーぜ。」
   秀一が声をかける。  
   「パス。」
   
   「なっ!即答はないだろ!
   少しは悩め!」
   
   「んーやっぱパス。」

   「今考えても遅ぇーよ。
   てか、いつもパスしてんじゃん。
   今日こそは来い。」

   そう言って秀一は半ば強引に
   俺をバスケに誘う。