ほらね やっぱりオカアサンは君を愛してた 車が迫ったとき固まってしまった君を庇うようにオカアサンは君を抱きしめた 車の急ブレーキの音が鳴り響いて ドンっ と最後に鈍い音が残った 私はあの時のようにオカアサンと車の間に飛びだしていた 私とオカアサンと君は 車にぶつかった衝撃で道路の端へと飛ばされ しばらくは誰も動けなかった 『…母さ…』 君はオカアサンの腕の中でそう呟いて意識をうしなった