「辛かったな、瑞希。頑張ったな。俺が忘れさせてやるから」

「無理だよ...それは」

「え?」

「私ね、蓮と旅行に行くときの車でさえ思い出しちゃったの。車も、タバコの匂いも、シンナーの匂いも全部、全部思い出しちゃう」

結局渡しは過去から逃げれない

「それでもいいから。そのうち、俺の事しか考えられなくするから」

「ありがと..う」

「おう」