「おはよう、早く行こう」 あたしは亮太を引っ張って、歩き出した。 亮太は少し、眠そうだ。ゲームでもしてたんだろうか。 「昨日の話なんだけど…。この写真に写ってる子だ」 あたしは写真を、亮太に差し出す。 亮太は受け取ると、じっと見つめ始めた。 亮太は考え込むように首を傾げたが、やがてゆっくりと横に振った。 「ごめん、俺はこの子のこと知らないや。…でも、見たことある気がするんだよな」