しかし、あたしの肩はビクリと震わせる。
いきなりの登場で、驚いてしまった。
でも、態度には出なかったみたいで、安心する。
「どうしたの、電話なんかして。あんなに怒ってたのに・・・」
あたしは、心臓をドキドキさせながら、ゆっくりと尋ねた。
自分で思っていたより、小心者だったことに気づかされる。
「・・・賭けをしようと思って。あたしは約束を交わした場所にいる。今から一時間で、この場所が分かるかっていうゲーム」
ゆきは軽く笑って、衝撃的な話を口にする。
そんなの無理だよ・・・!約束のことは、何一つ分からないんだもん。
