~ゆきside~ 「理沙にひどいこと、言っちゃった・・・」 あたしは溜め息をつき、空を見上げる。 空に浮かんだ雲は真っ黒で、いまにも雨が降り出しそうだ。 なんだか、あたしの心を表しているみたい。 理沙は、なんにも悪いことなんてしていない。 一番初めの友達になってくれて、文化祭では、男の客から助けてくれた。 感謝しても、感謝しても足りないぐらい。 なのに、なんで怒っちゃったんだろう?