京香があたしに近寄り、小声で話しかける。 フワッとした、香水の香りが鼻腔をくすぐった。 「何か、あるみたいですね。・・・良いんですか?ゆきさんを、このままにしておいて」 「良いわけないんだけどね・・・。さっきのが、ダメージきてさ・・・」 あたしは苦笑して、呟く。 ゆきの言葉は、あたしは友達じゃないって言われた気がして・・・。 なんだか、怖かった。 「大丈夫ですよ。ゆきさんは、理沙と一緒にいるときが、一番笑っています」 京香は、あたしの思っていることが、お見通しみたいだ。