理沙は一瞬驚いた顔をすると、ニカッと笑った。 その笑顔は高校生というより、小さな女の子の笑みに見えた。 「あたしもよく飲んでた!誰かと一緒に…、誰だろ?」 うーんと唸る理沙。あたしもそんな気がする…。 二人で考え事をしていると、授業の始まりのチャイムが鳴った。 理沙は瞬時に席に戻ると、何気なさをよそおい窓の方を見る。 何を見てるんだろうと思って、あたしも視線を窓に移す。 息が止まるほど驚いた。 理沙は一人の男子の横顔を、ただじっと見つめていた。