あたしが亮太のキスから、背負い投げで脱出したとき。 ゆきが戻ってきた。 あたしが駆け寄ろうとすると、先に京香が近づいていた。 耳元で、京香が何かを話している。 みるみるうちに、ゆきの顔は真っ赤になった。 ・・・嫌な予感がする。 あたしに気づいたゆきが、震える唇で呟く。 「木野君と教室で、ね、熱烈なキスを皆に見せつけていたって、本当・・・?」