「ありがとう、みんな。感謝するよ」
にっこり笑ってるけど、なんかみんなが怖がってるな…。
やっぱり怖い人なのかな…。
あたしがブルブル震えていると、コツンと額に何かが当たった。
「痛いっ!…何?」
思わず閉じてしまった目を開くと、理沙の持っていたペットボトルだった。
ちょっと大げさだったかも。あんまり痛くなかったし。
「あ、ごめん。強かったかな?…これ、あげるよ」
ヒョイと突き出されたペットボトル。中身は…ジュースだった。
子供の頃、よく飲んだ種類だった。
「懐かしい~。これ、よく飲んだっけ」
あたしは目を細めて笑った。頬が自然と緩む。
