二人で適当に、歩みを進める。 なぜだか分からないけど、二人とも無言だった。 ・・・古田零は、最初からあんまり喋っていないけど。 「ここに寄りましょう。なにか奢ります」 あたしは、いつのまにか来ていたドーナツ屋で、足を止めた。 黙っていたら、永遠に歩いてしまいそうだったからだ。 彼は軽く頷くと、扉を開けた。 その途端に広がる、甘い香り。あたし頬を緩めた。