幼い頃の小さな約束




最初の授業が終わり、休み時間になった。



あたしの席は、たくさんの人で溢れていた。


すごく、会話したくない・・・。抜け出したいな。




「向井さんってどこ高校から来たの?」


「彼氏っているのー?」


「今日の放課後、一緒にカラオケ行かない?」





うう~、誰か助けて!!!



「ちょっとそこどいてくれる~?あたし、ゆきに話があるんだ~」


そう言って現れたのは、ペットボトルを片手で投げる理沙だった。



怖いくらいの笑顔だ。

さっきの笑みとはまた違って、黒さを感じる。




その一言で、みんなが道をあけた。


どんな人なんだろう・・・?