幼い頃の小さな約束





突然、唇に温かいものが触れてきた。

いきなりのことだったのに、あたしの頭は妙に冴えていた。




これが、キスか。








~~~って、キスぅ~~~~??!




あたしは慌てて、亮太の顔を見る。

亮太はすぐに唇を離し、ニヤリと笑う。




その笑顔は、先ほど見た笑顔にそっくりだった。





そして亮太は、クルリと踵を返し、ゆきと仕事に向かった。


・・・真っ赤なあたしを、放置して。