あたしはぎゅっと、強く目を閉じる。 もう、駄目だ・・・。運が悪かった。 普通なら、こんなのすぐに見つかる。 でもここは、教室の端っこのテーブル。 少し意識しないと、視界から外れてしまう。 木野君に助けてもらいたい。・・・そうは、思わなかった。 あたしの頭には、あの人の名前だけ。 「りーちゃん・・・」