「どーしたの?・・・感じちゃった?」 ふうっと耳に息を吹きかけてくる。誰かぁ・・・! あたしの顔、絶対涙でぐちゃぐちゃだ。 でもあたしは、顔を見せていない。 見せたらきっと、大騒ぎになる。お客さんが減っちゃう。 少し耐えればきっと、他のお客さんの所へ行く時間になる。 そこまで待てばいいだけ。 でも、男の手はあたしの胸のほうに伸びてくる。 いやだ、好きじゃない人に触られるなんて。 もうこんなの嫌だ・・・!