あれから、何度も本屋さんに行った。
けれど、不思議なことに
全然出会えないのだ。
前はほぼ毎回出会ってたのに。
偶然すれちがってるのか、
なにかあって来れないのか、
私のせいで来なくなったのか。
頭の中でもんもんと渦を巻く、不安の声。
なぜ彼と出会えないのだろう。
そして、夏休み最終日。
なかば諦めた気持ちで
本屋さんに向かう。
多分いないよね…。
と、キャーキャー騒ぎながら
歩いてきた高校生にぶつかってしまった。
お互い会釈で通り過ぎる。
相手の制服を見ると、
私の通っている学校のものだった。
なんだ、同じ学校か。
私の通っている高等学校は
本屋さんの入ったビルのすぐ近くだ。
だからこそ、そこの本屋さんによく行くのだが。
交差点で信号が変わるのを待っていると、
向かい側にも待っている人がいることに
気づいた。
その人が手に持っていたのは
私がこの間すすめた本だった。
「えっ?」
彼だ。
伏し目がちに本の文章を目で追っている。
少しほほえみながら。
やっと会えた。
まだ読み途中だったんだ。
きっと仕事か何かが忙しくて
読むひまがなかったんだ。
だから、本屋さんに来なかったんだ。
信号が青になると、
彼は名残惜しそうに本を閉じて
こちら側にわたってくる。
ほほえんでたってことは
本のおはなしが良かったからだよね。
楽しんで読んでくれてるってことだよね。
嬉しくて飛び跳ねそうになるのを
押しこめて、横断歩道をわたる。
すれ違う時、気づいてくれるかと
少し期待した。
でも彼は、まだ本の余韻にひたっていて
本の表紙をながめながら歩いていた。
気づいてもらえなかったのは
少し残念だったが、
本を楽しんで読んでいてくれたことが
何より嬉しかった。
横断歩道を渡りきって思わず振り向く。
彼はもう本をカバンにしまっていて
キリッと引き締まった顔をしていた。
彼の姿から目を離せないでいる私に
気づくはずもなく、どんどん歩いて行く。
そして彼が入っていったのは、
私の通ってる高等学校だった。
けれど、不思議なことに
全然出会えないのだ。
前はほぼ毎回出会ってたのに。
偶然すれちがってるのか、
なにかあって来れないのか、
私のせいで来なくなったのか。
頭の中でもんもんと渦を巻く、不安の声。
なぜ彼と出会えないのだろう。
そして、夏休み最終日。
なかば諦めた気持ちで
本屋さんに向かう。
多分いないよね…。
と、キャーキャー騒ぎながら
歩いてきた高校生にぶつかってしまった。
お互い会釈で通り過ぎる。
相手の制服を見ると、
私の通っている学校のものだった。
なんだ、同じ学校か。
私の通っている高等学校は
本屋さんの入ったビルのすぐ近くだ。
だからこそ、そこの本屋さんによく行くのだが。
交差点で信号が変わるのを待っていると、
向かい側にも待っている人がいることに
気づいた。
その人が手に持っていたのは
私がこの間すすめた本だった。
「えっ?」
彼だ。
伏し目がちに本の文章を目で追っている。
少しほほえみながら。
やっと会えた。
まだ読み途中だったんだ。
きっと仕事か何かが忙しくて
読むひまがなかったんだ。
だから、本屋さんに来なかったんだ。
信号が青になると、
彼は名残惜しそうに本を閉じて
こちら側にわたってくる。
ほほえんでたってことは
本のおはなしが良かったからだよね。
楽しんで読んでくれてるってことだよね。
嬉しくて飛び跳ねそうになるのを
押しこめて、横断歩道をわたる。
すれ違う時、気づいてくれるかと
少し期待した。
でも彼は、まだ本の余韻にひたっていて
本の表紙をながめながら歩いていた。
気づいてもらえなかったのは
少し残念だったが、
本を楽しんで読んでいてくれたことが
何より嬉しかった。
横断歩道を渡りきって思わず振り向く。
彼はもう本をカバンにしまっていて
キリッと引き締まった顔をしていた。
彼の姿から目を離せないでいる私に
気づくはずもなく、どんどん歩いて行く。
そして彼が入っていったのは、
私の通ってる高等学校だった。
