厄介事を押し付けようとにじり寄るヒース君とユウリ君。


押し付けられるもんかと逃げ始める委員長ことアレン君。


そんな彼らを見守り、和やかに登校をはじめる私、クリュウ、リタ。


いやぁ、凄いね!顔面偏差値の高い人が集まるとこんなに注目されるんだね!いやもう平気だけどさ!


私は心の中で叫びを押し殺しながら、素知らぬ顔をしてゆっくりと歩く。向けられる数々の視線にはもう慣れた。


……っていうか、慣れないといつか私の胃に穴が開きそうだから必死で無視しているともいう!


などと考えていたら、



「リターッ!」


「ほわぁ!?」



突然走り寄ってきた金色の影が、リタめがけて抱き着いた。


驚いてそちらを見ると、



「もー!シェイドってば、学校では先輩って呼ぶ約束でしょ!?」


「まだ校門くぐってないし!いいでしょ?ね?」


「もー、しょうがないなぁ……」



そこには、相変わらずの小悪魔っぷりを発揮しているシェイド君と、そんなシェイド君にデレデレになっているリタがいた。


……って、アレ?


今の会話、なんかおかしくないか?