逆ハーレムに巻き込まれました。





訳がわからないままリタの着せ替え人形のようになりつつ、可愛らしい服をとっかえひっかえ。


その中でも、自分が着ていて気に入った物を選んで購入していく。


そうして一軒目のお店を出る頃、私は巨大な紙袋を抱えることになってしまった。



「うん、やっぱりセリナちゃん可愛いよ!」


「そ、そうかな?リタの方が可愛いと思うんだけど……」


「そんな事ないよっ!自信持って?」



ね?と微笑む彼女の肩にも、私と同じお店の服がかかっている。その中には、私とお揃いの服も入っていた。


そのまま何軒かの洋服店と靴、スキンケア用品まで見たところで、リタが疲れたと音を上げた。



「ね、ちょっと休憩しない?あそこの喫茶店、パフェが美味しいんだー!」


「ん、了解。いこっか」



私もいいかげん大量の荷物を持つ事に辟易していたため、その提案に一も二もなく賛成する。


リタのオススメするそのカフェは、白で統一されたオシャレな空間だった。しかしお昼時のためか、なかなか席が空いていない。


辺りを見回しながら、男性もチラホラいるんだなぁと考え――って、



「あれ?リョウ先輩?」



見渡した中に特徴的な赤い髪を発見し、私は思わず呟いた。