「セリナちゃん本っ当にありがとう!大好きー!!」
「その……ここまで上達できたのはセリナのおかげだ。改めて、ありがとう」
「いいよいいよ、私も楽しかったからねー」
夕暮れの中、卵の割り方からうさぎリンゴの作り方までマスターした二人と、壊滅的だった二人の料理センスを一般人レベルまで引き上げた私は、
それぞれ満足げな笑顔を浮かべながら寮へと帰っていったのだった。
……ちなみに、どうしてリタさんを誘わなかったのかと聞いてみると
『リタはねー!お菓子作りならできるんだけど、普通の料理はダメなんだって!』
『今日も誘ったんだが、断られてしまってな……』
という答えが返ってきた。
……もしかして私、リタさんにも料理をおしえなきゃいかんのかね?