「せ、セリナちゃん。それは……本気で?」
恐る恐る、といった様子で聞き返してくるリタさん。もちろん私は大きく頷いた。
そもそも、私にとってクリュウとは親代わりであり、兄のような存在なのだ。
異性というよりは、相棒とか家族といった言葉の方がしっくりくるし。
しかし、それを主張すればするほど微妙になっていく3人の雰囲気。いったい何故。
……仕方なく私は、話題を変えることにした。
「……で。委員長とリタさんは、なんで私の部屋に来たの?」
「あ、そ、そうだった!」
その言葉を聞いて我に返った委員長は、私とクリュウについてくるように言って歩きだした。
私は、
『鈍感って、時に残酷だな……』
とかワケわからない事を呟いているクリュウの手を引き、その後に続く。
そして、連れてこられたのは――
「『魔方陣構築科多目的室』?」
「うん。まぁ入って入って」
アレン委員長は説明もそこそこに、電気もついていないその部屋に私とクリュウを押し込む。
そして、
『セリナさん!クリュウ君!
構築科へようこそー!!!!』
視界が明るくなると同時に目の前を舞った紙吹雪に、私たちはそろって目を丸くした。

