「……ったく、この俺様にあんま心配かけさせんじゃねぇよ」


「あ……!」



最後に入ってきたのは、私が必死に無事を願った相棒の姿。



「クリュウ……!」


「……おぅ」



名前を呼べばいつも通りに返事をしてくれるその存在に、心から安堵する。


視線を動かせば、目の合ったリタがにっこりと笑いかけてくれた。



(よかった……クリュウも、シナリオ通りに死なずに済んだんだ!!)



理解した私は、胸の中で幸せな気持ちが膨らむのを感じた。


その気持ちのまま、私は顔を上げると。



「ありがとう……そして、ただいまっ!」



助けてくれたみんなに、最大級の笑顔を見せたのだった。



【第四章 転落 終】