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『果たして、あの時頷いたのは
正しかったのか。
それは、私には分からない。

ただあの時は、死ぬのがとても怖かったんだ』



***



【リタSide】



泣き疲れて眠っていた私が起きて最初に見たのは、窓から見える『魔の森』に赤い光の柱が立っている光景だった。



「な、んで……っ!」



前世の私が、何度も何度もゲーム画面上で見た景色。



――セリナちゃんの魔力の、暴走。



そしてそれは、最後のイベントへの始まりだ。



「ど、どうしてッ!無駄にしないって、言ってたのに……!」



私は頭を抱えながら、眠る前にセリナちゃんと話した事を思い出した。


……そしてすぐに、こうしている場合ではないと顔を上げる。



(とりあえず今は、セリナちゃんの暴走を抑えるのが先!)



私は抱えていた頭から手を離すと、備え付けのクローゼットを勢いよく開けた。