ある日は、というより
ある日から。と言った方がいいかもしれないが、

私は
ある日突然、ほとんどの同じ学年の人から 名字で呼ばれるようになった。

前までは
あだ名や名前で呼んでたみんなが
急に名字で呼ぶようになって
溝ができた気がした。

相手もそれが狙いだったのだろうと思う。

そんなことが
たくさん続き、私はトイレで泣くという逃げ道を編み出すことができた。

いいのか悪いのかはわからないが
とりあえず
その場で泣いてはすべて
相手の思うどおりになって
さらにエスカレートするだろうと
思ったからだ。

だから私には

卒業アルバムにトイレのあの景色を
残したかったぐらいだ。

現代のいじめはかなりひどい。

そこまで行かなかったのが幸いだが、
わたしの心の中には消えることのない
こんな思い出が存在する。