船を下りた人々は、みんなそれぞれに家路につく。

そんな中、俺と千秋だけがその場に佇む。

…お互い顔を見合わせて。

「帰ろっか」

「うん!」

やっといつもの調子を取り戻して、俺達は歩き始めた。

…おっと、その前に。

言い忘れちゃいけない、最後の一言。

「千秋」

俺は千秋の顔を見た。








「また来ような」

「うん!」