遊びに遊んでいるうちに、太陽が傾き始めてきた。

遊園地内のレストランで晩御飯を済ませ、そろそろ帰る時間だ。

俺達は車に乗って、千秋のお父さんの運転で家路に着く。

「……」

遊びまわってはしゃぎ疲れたのか、トモは助手席で、千秋は俺の隣で眠ってしまっていた。

「楽しかったか?こうちゃん」

おじさんが運転しながら言う。

「はい、楽しかったです!」

それはもう、文句なく楽しかった。

こんなに楽しかったのは、千秋たちと駆け回っていた、子供の頃以来かもしれない。

「そうか」

ルームミラー越しに、おじさんの目が細くなるのが見えた。

「こうちゃんは、うちの子も同然なんだからな」

信号にかかってブレーキを踏んだおじさんは、振り向いて俺の顔を見た。

「また千秋たちと一緒に、どっかに連れてってやるからな」

「…はいっ」









…うちの子も同然。

千秋たちと一緒にどっかに連れてってやる。

どっちの言葉も、たまらなく嬉しかった。