「こうちゃん、引っ越すってほんと!?」

どこで話を聞いたのか、千秋が俺んちにすっ飛んできた。

トモも隣にいる。

二人はものすごく不安そうな顔をして、俺の事を見ていた。

「うん…そうみたい…」

俺は曖昧な返事を返す。

「どこにいくの?」

「遠くなの?」

「いつ行くの?」

「もう会えないの?」

矢継ぎ早に質問を繰り出してくる千秋とトモ。

特に千秋の表情は深刻そうだった。

この世の終わりみたいな顔してた。

そんな顔を見て初めて。






ああ、もう会えなくなるかも知れないんだな、と思った。