昔から、親によく叱られてた。

「あんたは整理整頓ができてなくてだらしない」

机の上や押し入れ…とにかく部屋が散らかっている。

たまに遊びに来る友達には、「足の踏み場もない」なんてからかわれる。

だから。

「ああ~…くそ…」

本を一冊棚から出すつもりが、一緒になって引っ張り出された別の本まで崩れ落ちる、なんてのは日常茶飯事だ。

床に散らばった本を拾い上げようとしゃがみ込み。

…一冊のアルバムが俺の目に留まった。

写真を撮られるのはあんまり好きじゃなくて、カメラを向けられると逃げ回るのは昔からの事。

でもこのアルバムには、そんな俺の貴重な写真が、意外とたくさん残っている事に気づく。

よく俺が、おとなしく写真なんて撮られてやったもんだ。

アルバムをめくりながら。

「ああ…そうか」

俺は妙に納得する。

俺が写真に大人しくおさまっているのは。







隣にこの子がいたからなんだ…。